個人事業主なら開業届を出すべきか

開業届を出している個人事業主は、一気にその信頼が上がることになります。さらに、屋号が登録されていれば、より信用度が上がります。個人名の名刺と会社名のある名刺では、後者のほうが一般的に安心されるものです。また、銀行振り込みでも、個人名の口座に振り込むのは怪しまれることもあるが、屋号であればすんなりいくことが多いのです。この屋号の口座を作るために、開業届を必須条件にしている銀行も多いです。

届を出す最大の魅力は、節税できることにほかなりません。個人事業主になると、毎年自分で確定申告を行うことになるが、届を出していないと「白色申告」になります。しかし、出していれば「青色申告」が利用できるのです。青色申告の大きなポイントは、65万円の特別控除があることと、家族などが事業を手伝う場合、家族の給与は必要経費になるということです。また、もし赤字になった場合、それを翌年に繰り越せるシステムもあり、年によって浮き沈みの激しいビジネスを行っている人には非常に助かる仕組みだと言えるでしょう。

個人事業主開業届の提出は、難しいものではありません。自宅や事務所所在地の管轄の税務署に、「個人事業の開廃業等届出書」を提出するだけで良いからです。受理されるかどうか心配する人もいるかもしれないが、開業には審査というものがなありません。つまり、誰でも、どんなビジネスでも届を出すことができる。これから事業を始めるという決意を高めるためにも、届け出を出しておくのはよいかもしれません。